お客様事例
ノーリツが実践する、
LINEを使った全ての流通企業との新しい関係構築
株式会社ノーリツ様
- 営業企画部 営業企画室 湊本 義隆 様
- その他
- 1001〜5000人
- DECA for LINE
- 戦略・企画
- データ基盤構築/データ連携
- カスタマイズ開発
- LINE
株式会社ノーリツ様(https://www.noritz.co.jp/)は、1951年3月の戦後復興期に「お風呂は人を幸せにする」という思いで設立された、お湯をつくる給湯機器・家庭用ビルトインコンロの製造販売を行うメーカーです。今回は、ノーリツLINE公式アカウントに「DECA for LINE」をご導入いただきました。その活用方法や効果について、営業企画部営業企画室の湊本様にお話を伺いました。
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- 課題
- ノーリツ製品を扱う全ての流通企業へ、製品の販売に関連する情報を伝える手段がなかった。また、流通企業からの在庫や故障した製品の後継品に関する問合せ対応に工数がかかっていた。
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- 導入・解決策
- 問合せの多い製品や在庫情報の検索などの機能をLINEに実装。これらの便利な機能により、多くの流通企業とLINEでつながり、情報発信ができるコミュニケーションチャネルを構築。
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- 効果
- 問合せにいたる前に自己解決を促し、流通企業からの問合せ対応工数を削減。多くの流通企業へ、製品販売に関わるコンテンツを提供することで、業務に役立つ仕組みを作り得意先から選ばれる関係を作ることができた。
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- 期待・展望
- 取引先向けのコンテンツの活用率を上げて、会員情報とLINEの連携を促進し、各社に合わせた情報配信を強化していきたい。
- 利用サービス
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課題
ノーリツ製品を扱う全ての流通企業へ、製品の販売に関連する情報を伝える手段がなかった。
また、流通企業からの在庫や故障した製品の後継品に関する問合せ対応に工数がかかっていた。
“事業内容を含め、自己紹介をお願いいたします”
株式会社ノーリツは1951年3月の戦後復興期に「お風呂は人を幸せにする」という思いから設立されました。
日本のお風呂文化を広めると共に人々の生活水準の向上を目指して、お湯をつくる給湯機器・家庭用ビルトインコンロの製造販売を行っています。
私が所属している営業企画部営業企画室は、国内事業の営業戦略の立案やそれに基づく施策の実行を担当しています。
販売経路の大半は代理店を介しているため、流通企業からノーリツ製品が選ばれ続けるための仕掛けを作り、売上を伸長することが部署としての主な業務範囲です。
私は元々営業を務めていたため、その経験を活かして、現在は製品販売に関わる業務にデジタルを取り入れて営業の生産性を向上するための施策の導入・推進を担当しています。
“製品が消費者に届くまでに多くの企業を経由していると伺いました。
主要な販売経路と製造から流通までのプロセスや流通企業について教えてください”
私たちはメーカーですので、基本的には流通企業を通じてエンドユーザーに製品を届けています。
流通の流れとしては、当社が製品を製造し、ガス会社や住宅設備・建材卸売業者などの直接取引を行う販売代理店へ販売を行い、その後小売店や工務店などを通じて、エンドユーザーに製品を届けています。
流通にいくつもの取引先が関わりながら、エンドユーザーに製品を届けているのが、他の業態と比べると特徴的です。
“取引先から製品を選んでもらうために、ノーリツの営業担当者は取引先に対してどのような関わり方が求められるのでしょうか”
ノーリツの製品を選んでいただくためには、私たちが直接取引を行う販売代理店がノーリツの製品を販売することで、売上が上がることが重要です。
そのためには、その先やさらに先の流通にかかわる全ての取引先も同様に、ノーリツの製品を通じて、売上が上がっている状態を作ることが必要です。
このような状態を作るために、営業担当は直接取引をしている販売代理店との関係構築だけでなく、その先の流通企業とも関わり、情報提供や販売促進の提案といった営業活動の支援を行い、ノーリツ製品を流通企業全体で販売しやすくすることが求められます。
“メーカー特有の様々な企業を経由して製品を消費者へ届ける流通の構造に対して、どのような課題をお持ちだったのでしょうか”
課題は大きく2つありました。
1つ目は、流通企業から在庫や製品情報などの問合せが多く発生していたことです。
主な問合せ内容としては、給湯器が故障した際に製品の修理や取り換えを行う取引先からの、在庫や利用していた製品の後継機種の確認です。
給湯器のトラブルは利用者にとって急を要するため、問合せ先の企業ですぐに対処ができないと、別の企業へ声がかかってしまいます。そのため、売上機会を逃さないために急ぎで販売代理店へ問合せをします。
これらの問合せが販売代理店をたどって、全てノーリツのコンタクトセンターや営業担当に届くため、その対応に大きな工数がかかっていました。
例えば、多くの取引先と関わりを持つ営業担当であれば、1日100件の問合せを受けることもあります。
こうした理由から、注力すべき業務に時間を割くことができず、生産性に課題を感じていました。
2つ目は、多くの流通企業に対して、製品や販売に関する最新の情報をすぐに届けられていなかったことです。
流通に関わる企業が多いと、全ての企業へ情報を届けることが難しくなります。
できることなら、営業担当が全ての企業と接点を作り、各社の必要な情報に応じて情報を提供したいのですが、実際は営業リソースに限りがあり現実的ではありません。
このような状態では、ノーリツの製品が取引先に選ばれ続ける関係を作ることが容易ではありません。そのため、多くの取引先と直接つながり情報を伝達するための手段が必要でした。
導入・解決策
問合せの多い製品や在庫情報の検索などの機能をLINEに実装。
これらの便利な機能により、多くの流通企業とLINEでつながり、情報発信ができるコミュニケーションチャネルを構築。
“取引先への情報伝達を通じて、業務に役立つ仕組みを作り得意先から選ばれる関係を作る上で、LINEを選ばれた理由とDECAを導入いただいた決め手について教えていただけますでしょうか”
LINEを検討した理由としては、流通企業の販売や修理の担当者が利用されることを想定していたため、出先で手軽に情報を確認できるモバイルファーストがよいと考えたためです。
また、多くの方々に利用してもらうために、リテラシーに関係なく簡単に使いこなせる必要がありました。加えて、流通企業への情報伝達を考慮して、情報をしっかり届けることができる点も重要でした。
これらの理由からLINEが適していると判断しました。
LINEを軸に問合せ対応の工数削減と流通企業への情報伝達の課題解決ができるパートナーを探しており、LINE Technology Partner(※1)の認定を持っている御社を検討することにしました。
実際に打ち合わせを進めていく中で、課題感に対して的確にご提案をいただき、またどの企業よりも早くデモを提出いただいたため、スピード感を持ってプロジェクトを進められると感じ、DECA for LINEを導入することに決めました。
問合せが多くなる繁忙期の前までにLINEを公開する必要がありましたが、タイトなスケジュールにもかかわらずその要望に応えていただきました。
※1 個人・法人向けアカウントサービス「LINE公式アカウント」、運用型広告「LINE広告」、LINEを活用した店頭販促ソリューション「LINEで応募」、LINE上で自社サービスを提供可能なプラットフォーム「LINEミニアプリ」を中心とした広告商品とAPI関連サービスの導入において、技術支援を行うパートナーです。
“DECA for LINEに実装した機能と活用方法について教えてください”
DECA for LINEでは取引先が問合せをすることなく販売活動を行うための業務アプリケーションの提供と取引先企業への情報発信を行っています。
まず、業務アプリケーションについてです。
給湯器が故障した際に製品の修理や取り換えを行う現場では、故障した製品の型番から同じ製品の在庫の有無を確認します。この時に、利用していた製品が廃版になっていることもあり、その場合は代替として使用できる製品を確認します。
これらの作業が問合せにつながっているため、「製品検索」や「在庫検索」の機能を実装しました。
「製品検索」では、製品の型番を入力、または給湯器の製品名が記載された銘板ラベルをカメラ機能で撮影すると、該当する製品や代替品の情報を確認できるようになっています。
また、「在庫検索」では、製品検索と同様の方法で、リアルタイムな在庫状況の確認ができます。これらの機能により、修理や取り換えを実施する流通企業の担当者は、販売代理店、もしくはノーリツに問合せをすることなく、迅速に修理・取り換えの作業を提供することができます。
次に、取引先企業への情報発信についてです。
これまでは、直接取引のない流通企業とは接点を持つことが難しく、商品情報の伝達に課題を感じていました。
LINEを導入してからは、多くの流通企業と直接つながることができるようになったため、多くの企業へ製品の販売に関わる情報を届け、流通企業がノーリツ製品を販売しやすくなるためのサポートを行えるようになりました。
▲画像で検索する給湯器の製品検索機能
“取引先の企業にLINEを利用してもらうのが大変そうです。
どのように現在の友だちの人数まで広めていったのでしょうか”
流通企業へのLINEの友だち登録の案内は営業担当が得意先に丁寧にご案内を行いながら進めてきました。
実際に案内をしてみると、製品検索や在庫検索など流通企業の業務を支援する機能を搭載したことでメリットを感じてもらいやすく、想定よりも多くの方に登録をいただけました。
それに加えて、営業担当の流通企業への地道な案内のかいもあり、導入から半年で1万人を超えて登録をいただけました。現在では約25,000人の方にご利用いただいています。(2023年9月時点)
“DECA for LINEを導入して、様々な機能を搭載いただきました。
導入や運用に対する大変だったことと当社のサポートについて教えてください”
導入段階では、我々のITチームと御社の開発メンバーが機能の開発に大変苦労をしていたと記憶しています。特に、給湯器の製品名の画像から製品検索を行い、正しい結果を表示するための画像認識の精度を高めることが大変だったようです。
この機能は先ほどもお伝えした通り、流通企業の売上に関わる製品や在庫の情報を提供するものなので、検索結果に誤りが許されません。
この機能の開発に対して、何度も給湯器のサンプルを揃えて試行を重ねて、一定の基準を満たすまでやりきっていただきました。
現在ではノーリツの製品だけでなく他社の製品も情報を返すことができるようになっています。
運用面では、御社にクリエイティブの制作や配信をお任せしていたので、特に問題はありませんでした。
定例のミーティングの実施やレポートを提供いただけているので、運用改善を行えています。要望に合わせてスピーディーにご対応をいただけるので助かっています。
効果
問合せにいたる前に自己解決を促し、流通企業からの問合せ対応工数を削減。
多くの流通企業へ、製品販売に関わるコンテンツを提供することで、業務に役立つ仕組みを作り得意先から選ばれる関係を作ることができた。
“DECA for LINEの効果について教えてください”
製品検索や在庫検索の機能がよく利用されています。そのため、当初の目的の一つであったコンタクトセンターや営業担当への問合せ件数を減らし、生産性を高めることができていると実感しています。
また、多くの流通企業とLINEで接点を持てていることに大きな価値を感じています。
製品販売に関わる情報をすぐに届けることができるようになり、ノーリツの製品を流通企業全体で販売しやすい状態が作りやすくなっていると思っています。
最近では、新商品の営業方法や販売促進チラシ活用をテーマにしたセミナーを開催しています。セミナーの告知・集客にLINEを使った配信を活用し、営業現場の営業活動の支援を行っています。
期待・展望
取引先向けのコンテンツの活用率を上げて、会員情報とLINEの連携を促進し、各社に合わせた情報配信を強化していきたい。
“今後の展望について”
現在、取引先の日常業務をサポートする「お湯ネット(https://oyunet.noritz.co.jp/)」という会員サイトに登録頂いている会員の活用率を上げることに注力しています。
今後はこの会員情報とLINEを連携することで、各企業に合わせた情報提供を行えるようにしたいと考えています。
コミュニケーションを通じて、ノーリツ製品を取り扱う全ての流通企業の販売支援を行い、ノーリツ製品が選ばれ続けるための関係構築を行っていければと思っています。
株式会社ノーリツ
株式会社ノーリツ様(https://www.noritz.co.jp/)は、1951年3月の戦後復興期に「お風呂は人を幸せにする」という思いで設立された、お湯をつくる給湯機器・家庭用ビルトインコンロの製造販売を行うメーカーです。今回は、ノーリツLINE公式アカウントに「DECA for LINE」をご導入いただきました。その活用方法や効果について、営業企画部営業企画室の湊本様にお話を伺いました。
ご担当者様
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営業企画部
営業企画室湊本 義隆様
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DECA for LINE
DECA for LINEは、LINE特化型MAツールを活用したLINEマーケティングのトータル支援サービスです。<旧 LIBERO(リベロ)>