お客様事例

月の輪自動車教習所、
LINE活用でよくある問い合わせを約30%削減!
教習生の卒業時満足度96%達成にも貢献

株式会社瀬田月輪自動車教習所

  • 総務部 総務課 / 情報システム課 課長 山崎 一馬 様
  • その他
  • 100人以下

  • DECA for LINE
  • データ基盤構築/データ連携
  • LINE

株式会社瀬田月輪自動車教習所(月の輪自動車教習所)は1961年に設立された、滋賀県内トップの入所数を誇る自動車教習所です。
今回は、教習生からの問い合わせ対応工数の削減とサービス満足度の向上のため、月の輪自動車教習所のLINE公式アカウントに「DECA for LINE」をご導入いただきました。その活用方法や効果、今後の展望について、総務部 総務課/情報システム課の山崎様にお話をお伺いしました。

  1. 課題
    教習生からの問い合わせは同じような内容が多く、それらを電話を中心に受け付けている。フロント職員4人で1日約150件の問い合わせ対応を行っており負担が大きかった。
  2. 導入・解決策
    教習生全員とLINEでつながる。よくある問い合わせに自動回答するチャットボットで、教習生番号の確認など知りたい情報をいつでも確認できる仕組みを構築し、問い合わせ対応を効率化。また、人が対応すべき内容は有人チャットで対応。
  3. 効果
    問い合わせ全体のうち約30%を削減。知りたい情報をいつでも引き出せる仕組みや有人チャットの気軽な相談窓口で、教習生の卒業時満足度96%達成。
  4. 期待・展望
    教習生のデータとLINEを連携し、教習のステップに合わせた案内など、教習生により細やかなサポートを提供していきたい。
利用サービス

課題

教習生からの問い合わせは同じような内容が多く、それらを電話を中心に受け付けている。フロント職員4人で1日約150件の問い合わせ対応を行っており負担が大きかった。

“事業内容を含め、自己紹介をお願いいたします”

株式会社瀬田月輪自動車教習所は1961年に設立され、今年63年目を迎えます。県下最大級の広々とした教習コースが特徴で、普通車・二輪車、中型一種・大型一種・大型特殊・けん引、フォークリフトなど各種免許に対応した教習、ペーパードライバー教習やドローン講習などを提供しています。従業員数は現在89名で、うち指導員の数は約60名。教習数は、全国に約1,300ある自動車教習所の中で、当教習所は30位台の規模、滋賀県ではおかげさまでトップに位置付けられています。

その中で私は、入社後、指導員として勤務し、数年前に総務部に異動しました。現在は入校者数を増やすためのデジタルマーケティングの施策のほか、人材採用まで幅広く業務を担当しています。デジタルマーケティングの領域では、主に、ホームページの管理、LINEの運用担当、デジタル広告の運用などを行っています。また、問い合わせ対応の効率化や教習システムの運用など、社内業務のDX化も推進しています。

“入校してから卒業するまでの一連のプロセスについて教えてください。”

入校をご希望の方は、教習所に来校し、入校の申し込みをします。入校した後は、教習所までのバスの予約方法や教習の受け方などについてオリエンテーションを実施し、教習を開始します。第1段階(仮免許取得前)の、技能教習と学科教習の両方を修了すると、「修了検定」という運転試験を受検できます。これは仮免許を発行するための運転試験です。この試験とあわせて仮免許の学科試験に合格すると第2段階の教習がスタートします。第2段階の技能と学科がすべて終了すると、「卒業検定」という運転試験を受け、合格したら教習所は卒業になります。ただし、修了検定・卒業検定を受ける前にはそれぞれ、「みきわめ」という試験を受ける前に技能の習得度をチェックする項目があります。

※「みきわめ」について
「みきわめ」とは、各試験を受ける前に、技能の効果を確認し、試験に進むか判断することを指します。 第1段階では修了検定前に、第2段階では卒業検定の前に「みきわめ」で「良好」判定をもらう必要があります。

“問い合わせ対応/サポートの課題を教えていただけますでしょうか”

当社では、主に教習生から多く問い合わせが発生しています。これまで問い合わせ対応は、ほぼ全て電話で受け付けていました。対応は職員4人程度で行っていて、1日150件程度の問い合わせに対応しています。
一方で、その内容は同じようなものも多かったため、教習生に自己解決してもらい、職員の対応を効率化できる仕組みを構築できないかと考えていました。また、問い合わせは日中のみしか対応できないため、夜間に問い合わせをしたい方がいた時に、自動対応できるチャネルも探していました。
さらに、よくある問い合わせを減らすことによって、入校に関するご案内などより丁寧に対応すべき問い合わせにかけられる時間も増やせるのではないかとも考えていました。

具体的な問い合わせ内容は次の通りです。
まず、初めて自動車学校に来校した方や入校後すぐの方からの問い合わせの多い内容は、持ち物や技能教習を受ける手順や、送迎バスの予約/キャンセルの方法についてです。また、試験や検定が近づいてきた方は、学科教習が完了しておらず、「みきわめ」に進めないことで検定が受けられないというトラブルも発生していました。
さらに、教習段階に関係なく発生する問い合わせとして、雨や祝日の際などの開校状況の確認と、「教習生番号」の確認があります。当社では、教習やバスの予約/キャンセルは全てオンラインのシステムで管理しており、教習生がそのシステムを使うには入校時に発行した「教習生番号」が必要なのですが、忘れてしまう方も多く、その確認の問い合わせが多く発生していました。

導入・解決策

教習生全員とLINEでつながる。よくある問い合わせに自動回答するチャットボットで、教習生番号の確認など知りたい情報をいつでも確認できる仕組みを構築し、問い合わせ対応を効率化。
また、人が対応すべき内容は有人チャットで対応。

“これらの問い合わせ対応を効率化するための手段に、LINEを選んだ理由と活用方法について教えていただけますでしょうか”

LINEを使い始めた理由は、大きく3つあります。
1つめは、若年層を中心に年代を問わず幅広く利用されている点です。LINEは生活の中で頻繁に使われるチャネルであるため、情報発信や問い合わせを受け付ける手段として適していると思いました。
2つめは、情報の伝達力です。当社都合のイレギュラーな事情や天候による休校の連絡は、メールで行っていました。ただメールはあまり見られない傾向にあったため、プッシュ力が高く、情報が伝達しやすいLINEの活用は最適でした。
3つめは、問い合わせ対応の効率化に活用できると思ったためです。LINE公式アカウントは有人チャットの機能や、特定のキーワードに対する自動応答機能があるため、まずはこれを活用して問い合わせ対応を効率化できないか、模索を始めました。

LINE公式アカウントを開設した後は、まずは教習生とつながるため、入校時に全員LINEに登録してもらうよう呼びかけ、教習の案内や休校のお知らせなどのアナウンスをすべてLINEで配信するようにしました。問い合わせ対応に関しては、まずはリッチメニューからよくある質問ページへの遷移、特定のキーワードに対する自動応答を設定、解決しないものに関しては有人チャットでの対応を実施しました。

“DECA for LINEの導入背景について教えてください”

LINE公式アカウントを運用するなかで、いくつかの課題が出てきました。
入校時にLINEに全員追加してもらうことで友だちは順調に増えていった一方で、教習の案内や休校のお知らせなどの配信通数が徐々に増えていき、コストを抑える必要が出てきました。
また、問い合わせ対応では特定のキーワードに対する自動応答機能があることは知っていましたが、「学科試験」と「効果測定」や、「修了検定」と「卒業検定」といった、類似の単語で意味が異なる内容の問い合わせに対して、ユーザー自身で単語の意味を識別して入力してもらうことが難しく知りたい情報を的確に提示できないため自己解決につながらず、むしろ間違った案内をしてしまうことで混乱を招く恐れがあると思い、利用できずにいました。
リッチメニューからWebサイトのよくある質問ページへの遷移ボタンも設置していましたが、Webサイトのよくある質問ページ自体が、検索ボックスがなくQ&Aをそのままサイトに表示していたので、求めている回答にたどり着くことが難しく、有人チャット対応が減っている実感はありませんでした。

これらを解決するために、LINE公式アカウントの基本機能では不十分だと感じ、LINEマーケテイングツールの導入を検討し始めました。

友だちが増えることによる配信コスト増加の問題に関しては、配信内容によってセグメントを切ることで解決できると考えました。そのため、友だちのステータスの管理とその情報を基にセグメント配信ができるツールを探していました。
問い合わせ対応の効率化においては、問い合わせに対する回答内容を細かく設定することが可能な、LINE内チャットボットの活用で解決できると考えました。

これらのポイントを踏まえてLINEマーケティングツールの導入検討を進めました。そして、DECA for LINEの導入を決めた理由は、上記の課題解決のための機能を全て持っていた点と、既に利用していたWebサイト上のチャットボット「DECA Web接客<旧 SYNALIO>」で問い合わせ数が減っていたので、LINEでも同様の仕組みを作ることで、成果が出ると思ったためです。

“DECA for LINEの活用方法について教えてください”

「DECA for LINE」では、次のような施策を実施しています。
①友だち追加促進
入校後のオリエンテーションで友だち登録を促進し、ほぼ全員の教習生に友だち登録をしてもらいます。年間約3,000人のペースで友だちが増え、現在約13,000人(24年6月時点)に達しました。

②教習生番号の自動返答
さらに、友だち追加時には教習生番号を必ず入力してもらい、DECA for LINEのCRM上に記録をします。リッチメニューに記録した教習生番号を呼び出せる機能を実装し、教習生はいつでもLINEから自分の教習生番号を確認できるようにしました。これにより従来の問い合わせの多くを占めていた教習生番号の確認の問い合わせが大きく解消できました。

③友だちのステータス管理
ステータスは「入校前」、「在校生」と「卒業生」の大きく分けて3つあります。
それぞれのステータスに対して情報発信をするために、ステータスを更新する仕掛けを作っており、それに基づいて、配信、リッチメニューやチャットボットの内容を出し分けています。
具体的なステータス管理の方法は、まず友だち追加の段階で全ての人が「入校前」になります。教習生番号を入力すると「在校生」のステータスに変わり、リッチメニューも変化します。卒業の際にはリッチメニューの”卒業”ボタンを押すことで「卒業生」として、自動でステータスが切り替わる仕組みを構築しました。

④セグメント配信
ステータス管理をすることで、セグメント配信が可能になります。実際の配信内容を一部紹介すると、「在校生」のステータスの教習生に向けては急な中止連絡やみきわめ前のリマインド配信などの配信をしています。「卒業生」のステータスに向けては、ペーパードライバー教習や安全運転に向けたコンテンツを配信し、卒業後も継続的な関係を築くことで、その後の友人紹介や採用につなげたいと考えています。実際に、LINEの配信から採用に至ったケースもありました。

⑤チャットボットの構築
よくある問い合わせ対応の自動化をするためにチャットボットを構築しました。「入校前」のステータスの友だちに対しては申し込みの方法や卒業目安について、「在校生」のステータスの友だちに対しては教習や送迎バスの予約/キャンセルの方法や、各種検定の受け方についての内容を会話シナリオを組み込み、それぞれチャットボットを作成、リッチメニューと連動させています。解決できない場合は、有人チャットに誘導し、職員の対応も可能としています。対面の窓口ではなかなか伝えづらい相談などをいただくこともあり、不安/不満を早期になくせるライトな接点として活躍しています。

“DECA for LINEを導入して、様々な機能を搭載いただきました。導入や運用に対する大変だったことと当社のサポートについて教えてください”

DECA for LINEの導入の際のチャットボットの構築が大変でした。元々Webサイトで使用していたチャットボットの問い合わせシナリオも一部そのまま使えたのですが、LINE用に新しいシナリオも作成する必要がありました。新しい問い合わせシナリオの作成と、LINEへの実装において、サポートのご担当者様に丁寧にサポートいただきました。スムーズに導入を進めることができたと思います。
その後の運用面でも、多くのサポートをいただきました。チャットボットのレイアウト改修やステータス管理の仕掛け作り、配信用のセグメントの作成など、やりたいことを相談すると迅速に対応してくれました。これにより、チャットボットは問題なく機能し続けていますし、ステータスに応じたセグメント配信もスムーズに行えています。

効果

問い合わせ全体のうち約30%を削減。知りたい情報をいつでも引き出せる仕組みや有人チャットの気軽な相談窓口で、教習生の卒業時満足度96%達成。

“DECA for LINEの効果について教えてください”

1番の効果として、問い合わせ件数が約30%ほど削減できました。
教習生番号の自動応答の仕組み、配信による情報伝達、チャットボットによる自動応答など、タイミングごとによく発生する問い合わせを減らす施策が展開できたと思っています。
また、問い合わせの数が減ったことによる副次的な効果として、問い合わせ対応品質の向上にもつながりました。職員が問い合わせ1件あたりに使える時間が伸びたことで、入校前のお客様対応や教習生のサポートをより丁寧に行えるようになっていると感じています。卒業時のアンケートでは、多くの人がLINEの問い合わせ対応に満足して良かったと答えており、その評価は明らかです。

ほかにも、DECA for LINEの活用で、教習生の不安/懸念の早期発見と対応も可能となりました。例えば、教習生と指導員の相性が悪かった場合、これまでは卒業時のアンケートを実施するまでわからないことでしたが、LINEで手軽に相談してもらうことで、在校中に指導員を交代することができるため、満足度の向上にもつながっています。

期待・展望

教習生のデータとLINEを連携し、教習のステップに合わせた案内など、教習生により細やかなサポートを提供していきたい。

“今後の展望について教えてください”

今後は、教習生のデータとLINEを連携し、教習生に対してより細やかなサポートの提供や、LINEでの新たな施策を展開したいと考えています。現時点では「入校前」「在校生」「卒業生」という3つのステータスで管理していますが、CRMと連携することで、教習の第1段階・第2段階など、教習のステップに応じたより細かなセグメント配信が実施できるようになります。このセグメント配信により、配信通数を減らすだけでなく、教習生に対しより細やかな案内やサポートを提供することが可能になります。

また、教習者のデータと連携した新たな施策として、紹介キャンペーンも計画しています。教習生のデータで保有している居住地の情報を基に、商圏エリア内の人に対してピンポイントで紹介キャンペーンの情報を届けたいと考えています。サポートだけでなく、地域内の潜在顧客にも効果的にアプローチするチャネルとして活用していきたいと思っています。

株式会社瀬田月輪自動車教習所

株式会社瀬田月輪自動車教習所(月の輪自動車教習所)は1961年に設立された、滋賀県内トップの入所数を誇る自動車教習所です。
県下最大級の広々とした教習コースが特徴で、普通車・二輪車、中型一種・大型一種・大型特殊・けん引、フォークリフトなど各種免許に対応した教習、ペーパードライバー教習やドローン講習などを提供しています。

ご担当者様

  • 総務部 総務課 / 情報システム課 課長

    山崎 一馬

    2002年月の輪自動車教習所に入社。
    教習や技能検定、広報活動に尽力し、現在は総務部情報システム課の課長としてDX推進と社内システム管理をメインに担当。
    またデジタルプロジェクトのリーダーとしてYouTube等の発信も行っている。

この企業で
利用しているサービス

DECA for LINE

DECA for LINEは、LINE特化型MAツールを活用したLINEマーケティングのトータル支援サービスです。<旧 LIBERO(リベロ)>

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