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FAQの書き方:AIにもオペレーターにも伝わるQ&Aの項目・補足・画像の決め方

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FAQの書き方:AIにもオペレーターにも伝わるQ&Aの項目・補足・画像の決め方

FAQ を書く担当になったものの、人によって書き方がばらばらで、チャットボットの回答もオペレーターの検索もうまくいかない。そんな状態から抜けるには、書く前に型を決めることが近道です。

出発点は、QA に書く項目と順番を先に決めて、その順に整理して書くことです。項目が順に並んでいれば、人は一目で分かり、AI も要点を拾いやすくなります。

以下、一問一答への分け方、項目と順番、補足、画像、言い回しの揺れへの備え、AI の下書きの確かめ方を順に紹介します。

この記事の要点

  • 章ごとのマニュアルは、1つの問いに1つの答えの形に分けて登録し直します

  • 「解決しないときは」の欄に次の案内を書くと、AI が答えるときも次の案内まで出せます

  • 作った QA は、型の項目が埋まるかと、誰の悩みかが言えるかの2つで見極めます

Q&A は、一問一答に分けてから書く

最初に、章ごとにまとまったマニュアルを、1つの問いと1つの答えの組に分けます。この分解は AI に任せられます。

一問一答にする理由は2つあります。

  • 後から整理しやすい。重複や食い違いを見つけるとき、1件ずつ比べられる

  • 人が読んでも、読む量がちょうどよい。オペレーターが応対中に開いても、すぐ答えにたどり着ける

項目と順番を先に決める。「解決しないときは」が要になる

一問一答に分けたら、各 QA に書く項目と順番をそろえます。項目は、質問・要約・ポイント・解決しないときは、などです。

<項目と順番をそろえた QA>

条件や例外が1つの文に詰まった QA は読み手が答えを探さなければならないが、質問・要約・ポイント・解決しないときはの順に整理すれば人は一目で分かり AI も要点を拾いやすいことを示す前後の比較
図:項目と順番をそろえた QA

条件や例外が1つの文に詰まった QA は、読み手が答えを探さなければなりません。同じ情報量でも、項目の順に並べ替えるだけで読みやすさは大きく変わります。

具体例

項目と順番をそろえた QA の型

質問・要約・ポイント・解決しないときは、の順に書きます。

  • 質問:〔返品の受付期限を知りたい〕

  • 要約:〔受付期限を1文で〕

  • ポイント:〔条件・例外・対象外の商品〕

  • 解決しないときは:〔期限を過ぎた場合は、問い合わせフォームへ〕

※ 説明のための例です(数字や設定は例示)

特に大事なのは、最後の「解決しないときは」です。ここに問い合わせフォームなどの案内を書いておくと、AI が答えるときも次の案内まで出せるようになります。

補足の情報は、迷ったら書いておく

AI 向けの FAQ で、人向けと一番違うのがここです。AI は、書かれていないことには答えられません。

具体例

補足が無いと答えられない

「セール品・福袋は返品の対象外」と書いていなければ、セールで買った商品を返品できるかと聞かれても、AI は答えられません。補足を書いておけば、QA に付いた補足をもとに答えられます。

※ 説明のための例です(数字や設定は例示)

人のオペレーターなら、書いていない例外も経験で補えます。AI はその補いができないため、書くか書かないかで迷う情報は書く側に倒します。

情報が出すぎるときは、プロンプトで出力を調整できます。迷ったら、少ないより多めに書きます。

伝わりにくい手順は、画像とテキストの両方で書く

機器の操作や画面の手順は、文字だけでは伝わりにくいものです。こうした手順には画像を入れます。ただし、画像を入れるときの注意が2つあります。

<手順に画像を入れるときの2つの注意>

伝わりにくい手順には画像を入れるが、AI は画像の中身を読み取りにくいのでテキストも省略せずに書き、間違いが許されない店舗の手順ほど実物の写真で用意することを示すカード
図:手順に画像を入れるときの2つの注意

1つ目は、テキストを省略しないことです。AI は画像の中身を読み取りにくいので、手順はテキストでも書きます。AI の回答では要点だけを出し、詳しくは写真付きの QA へ案内する形にします。

2つ目は、画像を実物の写真で用意することです。間違いが許されない店舗の手順ほど、実物の写真が重要になります。

1つの QA を、FAQ・チャットボット・オペレーターで使う

AI にもオペレーターにも伝わる QA を書く理由は、同じ QA をすべての窓口で使うためです。人が確認して承認したナレッジを、FAQ・チャットボット・ボイスボット・オペレーターのすべてにそろえて反映します。

窓口ごとに別の QA を書くと、同じ質問への答えがずれていきます。チャネルごとに内容が食い違うことは、AI が答えを持っていない状態の原因の1つです。

窓口

同じ QA をどう使うか

FAQ

顧客が検索して、項目の順に読む

チャットボット

要約とポイントで答え、「解決しないときは」で次の案内を出す

オペレーター

応対中に開き、補足まで確かめて答える

項目と順番をそろえるのは、人が読むときにも AI が読むときにも、同じ場所に同じ情報があるようにするためです。書き方の型が、窓口をまたいで答えをそろえる役目も持ちます。

言い回しの揺れは、同義語の登録より AI 検索で受ける

同じ疑問でも、顧客の言い回しは人によって違います。QA の質問の欄に、考えられる言い方をすべて書き込むことはできません。

従来は、別の言い方でも見つかるように、同義語や関連フレーズを地道に登録してきました。しかし表現の幅が広いほど、登録とメンテナンスは追いつかなくなります。

そこで、通常のキーワード検索で見つからないときは、文脈や意味の近さで探せる AI 検索へ案内する仕組みを持ちます。言葉が違っても、意味が近い QA を探し出せます。

具体例

キーワードでは見つからない聞き方

顧客が「引っ越し先でも使える?」と曖昧に聞いても、AI 検索なら住所変更の手続き方法の QA を示せます。QA の質問の欄に「引っ越し」と書いていなくても、答えにたどり着けます。

※ 説明のための例です(数字や設定は例示)

AI に下書きさせ、人が2つの視点で確かめる

ここまでの型が決まれば、QA の下書きは AI に任せられます。作業は、候補の抽出 → 下書き → 人による確認 → 登録の4段で、抽出と下書きは AI、確認は人が担います。

<QA を作る4段の作業>

QA を作る作業は候補の抽出・下書き・人による確認・登録の4段で、抽出と下書きは AI、確認は人が担い、AI に任せる部分を増やしても最後に人が確かめる工程を残すことを示す流れ
図:QA を作る4段の作業

AI に任せる部分を増やしても、最後に人が確かめる工程は残します。AI に一括で作らせると、対象や解決すべき課題がぼやけた QA が大量にできることがあるからです。

確かめる視点は2つです。

視点

確かめること

満たさないとき

項目が埋まるか

決めた型の項目がすべて埋まっている

「解決しないときは」が書けないなら元の情報が足りないので、担当部署に確認して補う

誰の悩みか

誰のどんな悩みを解決する QA かが言葉にできている

「返品について」ではなく「返品の受付期限を知りたい」のような具体的な悩みから逆算して書き直す

チェックリスト

QA を登録する前の確認

書き方の型を決めてから、AI と人で量を増やす

型が決まれば、書く人が変わっても QA の形はそろいます。AI に下書きを任せ、人は確かめる側に回ることで、量を増やしても品質を保てます。

<この記事のまとめ(FAQの書き方)>

FAQ は一問一答に分け、質問・要約・ポイント・解決しないときはの項目と順番をそろえ、補足は迷ったら書き、手順は画像とテキストの両方で書き、AI の下書きを人が2つの視点で確かめることをまとめたスライド
図:この記事のまとめ(FAQの書き方)

何から作るかは「ナレッジの作り方」、置き場所と見直しは「ナレッジ管理の運用」の記事で紹介しています。

よくある質問

Q項目は何を用意すればよいですか。

A

質問・要約・ポイント・解決しないときは、などを、順番も含めて先に決めます。

Q補足を多く書くと、AI の回答が長くなりすぎませんか。

A

情報が出すぎるときはプロンプトで出力を調整できるので、迷ったら少ないより多めに書きます。

QFAQ とチャットボットで、別々に QA を書いてもよいですか。

A

承認したナレッジを FAQ・チャットボット・ボイスボット・オペレーターにそろえて反映します。チャネルごとに持つと内容が食い違います。

QAI に作らせた QA は、どこを見て直せばよいですか。

A

型の項目がすべて埋まっているかと、誰のどんな悩みを解決する QA かが言葉にできているかの2つを見ます。

中澤 真生(株式会社ギブリー サービスAX事業部 セールスマネージャー)

監修

中澤 真生Mao Nakazawa株式会社ギブリー セールスマネージャー

  • コンタクトセンター
  • カスタマーサポート
  • AI活用コンサルティング

株式会社ギブリーのセールスマネージャー。コンタクトセンター・カスタマーサポート領域で、AIソリューションの提案とAI活用コンサルティングを手がける。2020年にギブリーに参画し、Web接客・LINE・CRM・MAツールの導入支援、営業企画・営業推進を担当。前職はマーケティングツールベンダーで、セールス・カスタマーサクセスとして新規サービスの立ち上げに従事。